21歳から派遣でコールセンターを4社渡り歩いた、コミュ障で陰キャのよよです。
男性コールセンターって「クズの集まり」とか「変な人が多い」って言われるけど、実際どうなの?客もやばいって聞くし…。
この疑問に、外資系IT・通販・携帯電話会社・世論調査の4種類のコールセンターで働いた経験者として、きれいごと抜きで答えます。
先に結論を書いておきます。コールセンターはクズの集まりではありません。ただし「そう見える構造」は本当にあります。
僕の1社目は、50人が一緒に入社して2ヶ月後に残ったのが5人でした。残った5人はまともな人でしたが、外から見れば「45人が消えた職場」です。
業界団体の調査を見ても、派遣を使っている会社が88.1%、採用に苦労している会社が82.1%、管理者1人が見るオペレーターは約9人です。人が入れ替わり、間口が広く、目が届かない。変な人が「多い」のではなく「目立つ」仕組みになっています。
この記事では、なぜそう言われるのかの理由と、実際に隣に座っていた同僚、実際に受けたやばい客の電話、そして客の理不尽さを数字で示したカスハラ調査まで、全部まとめて書きます。
- コールセンターが「クズの集まり」「変な人が多い」と言われる7つの理由(数字つき)
- 実際に隣に座っていた同僚あるある・職場環境あるある
- 2,493人が答えたカスハラ調査で見る、客のヤバさの実態
- 僕が実際に受けたやばい客の電話7本と、そのとき正しかった対応
- 2026年10月から会社に義務化されるカスハラ対策と、現場でできる3つのこと
- きついかラクかは業種で決まるという話(4社の実録+早見表)
コールセンターが「クズの集まり」「変な人が多い」と言われる7つの理由


「コールセンターは変な人の寄せ集め」「どこにも採用されない人が行き着く場所」。ネットにはこういう言葉が並びます。
働いていた側から言うと、半分は当たっていて、半分は見え方の問題です。理由を7つに分けます。
理由1:ほぼ全員が派遣・バイト・契約社員
一般社団法人日本コンタクトセンター協会の2025年度実態調査では、派遣を活用している会社が回答68社中59社(88.1%)でした。正社員はSVと呼ばれる管理者だけ、という職場が普通です。
僕が働いた4社も全部、電話を取っている人はほぼ派遣かバイトでした。雇い主が違う人たちが同じフロアにいるので、会社への帰属意識が薄く、仕事への向き合い方もゆるくなります。
理由2:間口が広すぎる(採用に苦労している会社が82.1%)
同じ調査で、採用に「苦労している」「やや苦労している」と答えた会社は82.1%です。人が足りていないので、職歴の空白や年齢をほとんど問いません。
「どこにも採用されない人が来る」というネットの言葉は、この意味では事実です。ただ、逆から見ればやり直しがきく職場が世の中にあるということでもあります。
理由3:人の入れ替わりが激しすぎる(同期50人→2ヶ月で5人)
僕の1社目は外資系ITのコールセンターで、50人が同時に入社しました。2ヶ月後に残っていたのは5人です。
研修中に消える人、昼休みのあと戻ってこない人、ある日突然来なくなる人。これが日常なので、まともに続けている人ほど目立たず、辞め方が派手な人ばかり記憶に残ります。
理由4:管理者1人が約9人を見ている(目が届かない)
同じ調査で、SV1人あたりのオペレーター数は平均8.93人。2023年の8.54人から毎年増えています。
9人を1人で見ていれば、欠勤や私語やサボりに気づいても注意しきれません。通販のコールセンターでは、無断欠勤や無断で違う時刻に出勤しても何も言われませんでした。ゆるさが「クズっぽさ」に見える正体はこれです。
理由5:年齢も経歴もバラバラ
20代の学生から60代まで、元営業、元主婦、元自営業、フリーター。普通の会社にある「同じような人が集まる均質さ」がありません。
「変な人が多い」と感じる正体は、たぶんこれです。自分の周りにいなかったタイプの人が、同じフロアに全部いるだけです。
理由6:ストレスで消耗した人が目立つ
後で詳しく書きますが、カスハラを受けた従業員の59%が「強いストレスを感じた」と答えています。
電話を切ったあとに表情が死んでいる人、休憩室で延々と愚痴を言っている人。消耗している人はどうしても目立ちます。性格の問題ではなく、仕事の負荷がそう見せています。
理由7:時給が高いので「稼げればいい」の人が集まる
求人ボックスの給料ナビ(2026年9月更新)では、コールセンターの派遣の平均時給は1,497円です。2026年度の最低賃金の目安(全国加重平均1,176円)より300円以上高い。
なぜ高いかというと、人が定着しないから常に募集しているためです。「とりあえず稼げればいい」という腰掛けの人が集まりやすく、それが真面目な人からはクズに見えます。
- 派遣・バイト中心(派遣活用88.1%)で帰属意識が薄い
- 間口が広い(採用に苦労82.1%)ので経歴を問わない
- 入れ替わりが激しい(同期50人→5人)ので辞め方が派手な人が記憶に残る
- 管理者1人が約9人を見るので、ゆるさが放置される
- 年齢も経歴もバラバラで、均質さがない
- ストレスで消耗した人が目立つ(強いストレス59%)
- 時給が高い(派遣1,497円)ので腰掛けが集まる
ここまで読むと「やっぱりクズの集まりじゃないか」と思うかもしれません。でも、僕の実感は違います。
2ヶ月で残った5人はまともな人でしたし、通販のコールセンターで1年半一緒だったのも、普通の主婦、普通の学生、普通のフリーターでした。



変な人が「多い」のではなく、変な人が「目立つ」構造です。一般企業なら採用の段階で弾かれる人も混ざる。それだけの話でした。
実際どんな人が働いているのか|同僚あるある


構造の話はここまでにして、実際に隣に座っていた人たちの話をします。4社で見た「あるある」です。
お客様対応中に一瞬ミュートにして悪口
小言が多いお客様やクレーム電話の途中で、一瞬ミュートにして「やばい人から電話きた」と言う人がいます。
これを毎回やっていると、いつかミュートにし忘れます。実際にそれで大クレームに発展したのを見ました。職場によってはホワイトボードやチャットで悪口を言い合う文化もありましたが、僕はやらないようにしていました。
悪口を言った直後の声には、ふてくされた感じが必ず乗ります。お客様はそれを聞き取ります。
研修中に消える
研修期間は1週間から1ヶ月あるところが多いのですが、その途中で消える人が必ずいます。
今日仲良く話していた人が翌日から来ない。昼休みのあと席に戻ってこない。慣れると驚かなくなりますが、最初はびっくりします。
欠勤が気軽
1人いなくてもコールセンターは回ります。「風邪引いた」「熱が出た」で気軽に休めます。
これ自体は悪いことではないのですが、休み方が雑な人が多いので「欠勤が多い職場」に見えます。急に来なくなる人が多い職場では、連絡を入れて休むだけで「ちゃんとした人」の枠に入れます。
ネットワークビジネス(MLM)の勧誘
研修で「ネットワークビジネスの勧誘はやってはいけない」と教えられる職場が多いのに、裏で勧誘してくる人がいます。
入れ替わりが激しくて人数が多い職場は、勧誘する側からすると効率がいいのだと思います。やたらコミュ力の高い人に休憩室で話しかけられたら少し警戒して、勧誘されたら人事か管理者に伝えてください。
声が大きすぎる隣人
隣の人の声が大きすぎて、お客様の声が聞こえないことがあります。
ヘッドセットのマイクは性能が良く、小さな音も拾います。お客様から「隣の人の声が入ってうるさいから注意して」と言われたことがあります。集中できない席は、管理者に相談すれば席替えしてもらえることが多いです。
身なりに無頓着な人が多い
いつも同じ服の人、服がシワシワの人、髪がぐちゃぐちゃの人がたくさんいます。
お客様に顔が見えない仕事で、服装が自由な職場が多いので、こうなります。「変な人が多い」の印象は、かなりの部分がここから来ていると思います。
座りっぱなしで太る
ずっと座って仕事をするのでカロリーをほぼ使わず、ストレスで食欲は増えます。僕もがっつり太りました。
喫煙者も多く、タバコを吸う人は喫煙所で同僚と仲良くなるチャンスがあります。吸わない僕には縁のない話でした。
年齢層は20代から60代まで
おじいちゃんみたいな人もいて、若い管理者に上から指示されて文句を言う場面もあります。管理者も大変です。
IT系のテクニカルサポートは覚える量が膨大なので、40代以上の人はすぐ辞めてしまい、結果として若い人が多めでした。通販の注文受付は逆に幅広い年齢の人が長く続けていました。
出会いは多い
人の入れ替わりが激しいので、出会いの数だけは多いです。職場で付き合い始めた人も普通にいました。
コミュ障の僕には何も起きませんでしたが、社交的な人にはかなり良い環境だと思います。
実際にあった珍事
- 常に挙動不審な人がいる
- お客様対応のときだけ声を無理にかっこよくしようとする人
- トイレでポケットから髭剃りを出して、クリームも付けずに剃り始める人
- 個室トイレの便器から溢れる水
- クレーマーに耐えきれず過呼吸になる新人
- 眠すぎるのか、同じことを何回も案内してしまう人
- お客様にイラついて、保留中にヘッドセットをパソコンに投げつける人
- お客様対応中に保留にして、管理者と口喧嘩を始める人
並べてみると分かりますが、この中に「クズ」はいません。疲れている人と、慣れていない人と、少し変わった人がいるだけです。
コールセンターの職場環境あるある


雰囲気は、コールセンター運営会社のTMJが公開している密着動画がいちばん近いです。常に誰かが電話しているので、フロア全体がざわざわしています。
動画では分からない、体で覚えた職場環境あるあるを紹介します。
空気が乾燥している
春夏秋冬、常にエアコンが効いているので空気が乾燥しています。マスクをして、マスクの中の湿度で喉を守るのが基本です。
喉を壊して休むと、そのまま給料が減ります。マスクは本当に重要です。
寒い
エアコンの位置によって、自分のところだけ極端に寒いエリアがあります。温度は自分では変えられません。
ブランケット、ヒートテック、脱ぎ着しやすいパーカー。夏でも温かい飲み物を飲んでいる人が多いです。
静かなときに電話が来ると恥ずかしい
周りの電話が全部止まっている瞬間に、自分だけ着信することがあります。自分の声がフロアに響いて恥ずかしくなります。
休憩室がすし詰めで、知らない人と相席になる
人数が多いので、昼休憩になると休憩室に一気に人が集まります。席が足りず、知らない人と相席になります。
コミュ障にはなかなかつらい時間でした。携帯電話会社で働いていた頃は、個室トイレで弁当を食べる人もいました。
自販機が少し安い、持ち込みは厳しい
福利厚生で、自販機の飲み物が街中より数十円安い職場が多いです。地味にうれしい。
一方で個人情報を扱う仕事なので、席にスマホやメモ帳を持ち込めない、飲み物はフタ付きだけ、という職場も普通にあります。
客はどれくらいヤバいのか|2,493人が答えたカスハラ調査


「コールセンターの客はクズ」という検索がされるくらい、客のヤバさは有名です。感想ではなく、数字で確認しておきます。
一般社団法人日本コンタクトセンター協会が2024年に、コールセンターの従業員2,493名と企業50社に聞いたカスタマーハラスメント調査があります。
- 暴言・怒声…68%
- クレームの過剰な繰り返し…52%
- 話のすり替え・揚げ足取り・執拗な責め立て…51%
- 長時間拘束…48%
- 侮辱・人格否定…44%
- 権威的(説教的)な態度…43%
- 威嚇・脅迫…39%
- 特別対応の要求…31%/SNSやマスコミへの暴露のほのめかし…31%
- 過剰な謝罪要求…30%
受けたときの影響は、「強いストレスを感じた」が59%、軽いストレスも含めると9割が心理的な影響を受けています。
そのときどうしたかは、「話を聞き続けた」64%、「謝り続けた」48%。自分から対応を終了できた人は32%しかいません。
- お客様の無理な要求…71%
- お客様の勘違い…50%
- 従業員の接客態度・言葉遣い…36%
- 商品やサービスの欠陥…36%
- 事務処理・手続きのミス…31%
- いやがらせ・いたずら…19%
きっかけの上位2つは客側の問題です。「客がやばい」は愚痴ではなく、業界団体が数字で認めている状態だと言えます。
ただし、従業員の態度や言葉遣い、手続きのミスといった企業側のきっかけも約3割あります。自分の応対で減らせる部分もある、というのも数字が示しています。
参考までに、厚生労働省の令和5年度調査では、一般の労働者で過去3年にカスハラを受けた人は10.8%です。電話対応をする人に限った別の調査(BIZTEL・2025年・400人)では75.3%でした。電話の窓口は、カスハラの最前線です。
実際に受けた「やばい客」の電話7本


数字の次は実話です。僕が実際に受けた電話を、さっきの調査の分類に当てはめながら紹介します。
1. 家まで謝りに来い
規約に書いてあることを「書いていない」と言い、謝りに来いと言うお客様。
規約の該当箇所を案内したところ、「分かりづらい。まずこんなん見るやつおらんやろ。謝りに来い」とのことでした。調査の分類だと「来社・訪問の強要」。企業が現場から報告を受けた割合は38%です。
2. 菓子折りを持って謝りに来るのが普通でしょ
携帯電話会社の光回線の窓口にいた頃、マンションの管理会社の都合で工事日が延期になったお客様からの電話です。
「電話で謝るだけじゃなくて、菓子折り持って謝りに来るのが普通でしょ?」。規約には延期の可能性が書いてあるのですが、書いてあることと納得することは別物です。「過剰な謝罪要求」は従業員の30%が経験しています。
3. 「○○するのが普通でしょ」の連発
「迷惑をかけているんだから、上の人から今すぐ電話をかけるのが普通でしょ」「営業時間が終わっても電話をかけるのが普通でしょ」「間違った案内をした奴が電話して謝るのが普通でしょ」。
無茶な要望を「普通でしょ」で通そうとする人は本当に多いです。分類は「特別対応の要求」で31%。普通かどうかを決めるのはお客様ではなく、会社のルールなので、オペレーターが個人で判断してはいけない場面です。
4. 事情を話して値引きを求める電話
通販の注文受付で、「生活が苦しいから少し安くしてくれない?」という電話がありました。できないと伝えると「あなたはそんな人の気持ち分からないの?」と続きます。
当時の僕は感情的になってしまい、対応として完全に失敗しました。正解は、値引きの権限がオペレーターに無いことをはっきり伝えて、それでも続くなら上席に引き継ぐことです。自分で抱えると必ず荒れます。
5. 「クレームではないんだよ」と言いながら続くクレーム
「これクレームではないんだよ」と前置きしてから、延々と続くクレーム。分類だと「クレームの過剰な繰り返し」で、従業員の52%が経験しています。
本人はクレームだと思っていないので、こちらが「ご意見として承ります」と受け止めると、意外とすんなり終わることが多かったです。
6. 「荷物届いたよ」の報告電話
やばい客ではないのですが、あるあるとして。通販で「商品は確かに届いたので安心してください」という電話が来ます。
光回線の窓口でも「無事に工事が終わったので念のため報告です」という電話がありました。そんな電話いらないと思いながら、感情をこめて「無事に届いて良かったです」と案内します。こういう電話が1日の癒しになる日もあります。
7. 会話が噛み合わない電話
質問と答えがずっとずれ続けて、会話のキャッチボールができない電話があります。深夜帯も営業している窓口だと、特に多くなります。
この場合は聞き役に徹して、共感できるところだけ全力で共感します。相手が誰であっても、バカにしたような発言は絶対にしてはいけません。後からご家族が出てきて話が複雑になったケースを見ています。



住所を聞いた瞬間に身構える先輩もいましたが、怒っている電話は地域ではなく「業種と窓口」で決まります。工事延期の窓口は、最初から怒っている人しかかけてきません。
2026年10月からカスハラ対策は会社の義務になる


ここまで読んで「やっぱり客がやばいなら耐えるしかないのか」と思った人に、いちばん伝えたい話です。
2025年6月に労働施策総合推進法などの改正法が公布され(法律第63号)、2026年10月1日から、カスタマーハラスメント対策が事業主の義務になります。相談窓口の整備、対応方針の明確化、被害を受けた従業員のケアが会社の仕事になります。
さっきの協会の調査では、2024年の時点で「カスハラの基準の明確化」ができている会社は27%、「対応マニュアルの策定」は31%、「相談窓口の設置」は24%でした。7割の職場には、暴言を切っていいのかどうかの基準すら無かったわけです。
「話を聞き続けた」64%、「謝り続けた」48%という数字は、オペレーターが弱いからではなく、切っていい基準を会社が用意していなかったから出た数字です。
同じ調査で、従業員が「カスハラから自分を守るために必要なもの」の1位に挙げたのは「法律・条例による防止」(64%)でした。現場がいちばん望んでいたものが、2026年10月に来ます。
- 記録を残す…通話録音が入っている職場なら「この通話は録音しております」の一言が抑止になります。無ければ時刻と発言をメモに残す
- 上席に引き継ぐ…エスカレーションは逃げではなく手順です。「上司を出せ」と言われたら、要点を整理して管理者の指示を仰ぐだけでいい
- 切電ルールを確認する…暴言が続く場合に「これ以上続くようでしたら失礼します」と警告して切っていい職場が増えています。自分の職場のルールを研修中に必ず聞いておく。自己判断でガチャ切りするのは絶対にNG
コールセンターの管理者(SV)あるある


「SVがクズ」「SVがうざい」という検索も多いので、管理者側の話もしておきます。僕は通販のコールセンターで、派遣のまま最後の1ヶ月だけ管理者をやりました。
「研修でやらなかった?」
デビュー後に質問すると「研修でやらなかった?」と返されて、ムカつくことがあります。研修後に膨大な情報を全部覚えているわけがありません。
ただ、管理者側に立って分かったのは、SVは平均9人を1人で見ていて、質問を全部丁寧に受ける余裕がないということです。「研修でやらなかった?」は意地悪ではなく、余裕の無さから出る言葉でした。
後ろで「はやく終わらせて」と小声で煽る
外資系ITでは、対応が少し長引いただけで、後ろに立った管理者が「はやく終わらせて」と小声で言ってきました。前からクレーム、後ろから圧力。あれは本当にきつかったです。
1件あたりの通話時間が数字で管理されている職場ほど、これが起きます。求人票に「目標あり」「KPI」と書いてある窓口は、この文化があると思っていいです。
SVも人間。愚痴もえこひいきもある
表では優しい管理者が、裏で特定のオペレーターの愚痴を言っていたり、仲の良い人にだけ甘かったりします。
SVのほとんどは元オペレーターで、派遣やバイトから昇格した人です。管理職の研修を受けたわけでもなく、責任だけ増えて時給は少し上がるだけ。だからSV自身も消耗していて、辞めていきます。
- 「上司を出せ」の電話をちゃんと引き継いでくれる(受け取らないSVは危険)
- モニタリングの結果を怒るためではなく直すために使う
- フロアで怒鳴らない。注意は席を外して個別にする
- 欠勤の連絡を入れたときに、責めずに「了解」で終わる
SVが合わない場合、派遣なら派遣会社の営業担当に相談するのがいちばん早いです。席替えや別案件への移動は、想像しているより普通に通ります。
きついかラクかは業種で決まる|4社の実録


「コールセンターはきつい」「いや楽すぎる」。両方の意見がネットにあるのは、業種で天と地ほど違うからです。同じ僕が、2ヶ月で辞めた職場と1年半続いた職場を比べます。
外資系ITのテクニカルサポートは2ヶ月で限界だった
僕のコールセンターデビューは、りんごのマークの外資系IT企業でした。研修は1ヶ月ありましたが、覚える量に対して全然足りません。
言葉遣いは超厳格、椅子の背もたれに背中をつけてはいけない、少し深く座っただけで「たるんでない?」と言われる。デビュー後は対応が長引くと後ろから「はやく終わらせて」。
常に気を張っているので家に帰っても落ち着かず、眠れない日が続きました。寝坊が怖くて目覚ましより先に起きる。仕事中はエナジードリンクが必須で、汗だくになって2リットルのスポーツドリンクを毎日飲み干していました。
体が持たないと思い、2ヶ月で辞めました。50人入社して残ったのは5人。時給は高いのですが、それ以上に持っていかれるものが大きい窓口でした。
通販の注文受付は1年半続いた
次に働いた通販会社は、商品の注文受付だけの窓口でした。研修は1週間の予定でしたが、3日でデビューできました。
残業は自由、週6日働いても良い会社で、りんごを経験した後だったので残業がまったく苦になりませんでした。電話が来ない時間も多く、4時間勤務のパートさんが1日1本も取らない日もありました。
座り方は自由、言葉遣いもそこまで厳しく言われず、暇な時間に言葉遣いのマニュアルを読んで勉強できました。男女比は3対7で女性が多め。同じ時間帯の人と隣になることが多く、仲良くなりやすい職場でした。
派遣のまま管理者になり、管理者は1ヶ月で辞めましたが、オペレーターと合わせて1年半働きました。同じ性格の同じ人間が、片方では2ヶ月、片方では1年半。違ったのは窓口だけです。
携帯電話会社の光回線窓口は毎日怒られた
携帯電話会社の光回線で、工事前の不備に関する受付をしていました。管理会社の都合で工事が延期になった人が、怒った状態でかけてきます。
1日に最低1回は激しく怒られます。コールセンターが初めての人だと泣いてしまうこともしばしば。仕事内容は単純ですが、お客様の怒り度が最初から高い窓口でした。
できないことは「できかねます」と案内し、「申し訳ございません」を重ねれば、たいていのクレームは収まります。ここでどんな言葉を言われても平常心でいられるようになりました。インターネットが使えなくなると、みんな鬼になります。
世論調査の発信はいちばんラクだった
1日から3日で終わる単発の仕事で、次の仕事までのつなぎにやっていました。初心者が多いので研修は優しく、トークスクリプトがしっかり用意されています。
ランダムに作られた電話番号にどんどんかけていくので、「もうかけてこないで」と言われてガチャ切りされるだけです。淡々とかけて、断られて、たまにアンケートに答えてもらう。とてもラクな仕事でした。
楽な種類・きつい種類の早見表と、求人票の見方


4社の経験と、その後に周りから聞いた話を合わせて、業種ごとのきつさをまとめます。あくまで目安ですが、求人を選ぶときの参考になるはずです。
| 業種・窓口 | きつさ | 理由 |
|---|---|---|
| 通販の注文受付 | ラク | 定型の会話だけ。電話が来ない時間もある。初心者に最適 |
| 世論調査・アンケートの発信 | ラク | スクリプト通り。断られるだけで責められない |
| 電力・ガスなどの手続き受付 | ふつう | 定型が多い。引っ越しシーズンは入電が増える |
| クレジットカード・保険 | ややきつい | 覚える量が多く、本人確認や規約の案内が厳格 |
| 携帯電話・光回線の故障や工事 | きつい | 最初から怒っている状態でかかってくる |
| IT系のテクニカルサポート | きつい | 知識量が膨大で、通話時間も管理される。時給は高い |
| テレアポ(発信の営業) | きつい | 件数のノルマがあり、断られ続ける |
| 督促・債権回収 | きつい | 相手が最初から敵対的。精神的な消耗が大きい |
ざっくり言うと、時給の高さときつさは比例します。テクニカルサポートが高時給なのは、覚える量と離職率の高さがそのまま値段に乗っているからです。
- 「受信のみ」「注文受付」「問い合わせ対応」…定型の受信は負荷が低い。「発信」「ご案内」「ご提案」は営業色が強い
- 研修期間が短い…研修1週間なら覚える量も少ない。研修1ヶ月は知識量が多い窓口
- 時給が相場(1,400〜1,500円)より極端に高い…理由が必ずある。テクニカルか、クレーム比率が高いか、ノルマがあるか
- 「クレーム対応なし」「ノルマなし」と明記…書いていない求人より安心材料になる
- 「未経験歓迎」の理由を考える…人が定着していない窓口ほど強く歓迎する
「底辺」「恥ずかしい」と言われるけど、身についたもの


「コールセンター 底辺職」「コールセンター勤務 恥ずかしい」で検索してここに来た人もいると思います。僕も働いていた頃は、職業を聞かれると少し言いにくかったです。
ただ、数字を見ると印象は変わります。派遣の平均時給1,497円は最低賃金の目安より300円以上高く、正社員の平均年収は432万円(求人ボックス 給料ナビ・2026年9月)です。誰でも入れる仕事ではありますが、誰でもできる仕事ではありません。
僕がコールセンターで働いていたのは21歳から20代半ばまでで、今は33歳です。あの頃に身についたもので、今も毎日使っているものを挙げます。
- トーク力…こう言われたらこう返す、という瞬発力と話の組み立て。コミュ障を少し克服できました
- 傾聴力…オウム返しとあいづちで「聞いてもらえている」と感じさせる技術。家庭でも仕事でも効きます
- 言葉遣い…社会人として必要な敬語が、考えなくても出るようになる
- タイピング…最初はキーボードを見ながら一文字ずつ打っていましたが、今はブラインドタッチでこのブログを書いています
- スルー力…「無能」「バーカ」と罵られても冷静に会話を続けられる。結果的に性格が穏やかになりました
電話で怒っている人の話を落ち着いて聞く力は、どんな職場に移っても評価されました。底辺かどうかは、次の仕事に何を持って行けるかで決まると思っています。
コールセンターの良いところ3つ


ネガティブな話が続いたので、良いところもきちんと書いておきます。
高時給
コンビニや居酒屋のバイトより時給が高く、技術系のサポートはさらに高くなります。
技術系は知識量が膨大なので、研修期間で全部覚えるのは無理です。研修中は「こんなことができるんだ」くらいを軽く覚えて、本番までにマニュアルの中から関連資料をすぐ開けるようにしておく。暗記ではなく、いかに素早く資料を引けるかです。
ラクなところは本当にラク
通販の注文受付は、コールセンター初心者に本気でおすすめです。デビュー後も暇な時間があり、その時間で敬語や商品知識を学べます。
電話が来ない時間に何をしていいかは職場で違うので、研修中に確認しておくと安心です。
出会いが多い
人の入れ替わりが激しい分、出会いの数は多いです。年齢層も幅広いので、他の職場では会えない人と話せます。
コミュ障の僕には何も良いことはありませんでしたが、社交的な人にはかなり良い環境です。
「向いてない」「辞めたい」と思ったら


「変な人が多い」「客がやばい」と感じている時点で、たぶんいまの窓口が合っていません。
頭が悪いから、無能だから、と自分を責める前に知ってほしいのですが、コールセンターの向き不向きは性格より配属先で決まります。同じ僕が2ヶ月で潰れた窓口と1年半続いた窓口があったのが、その証拠です。
30秒でできる適性チェック12項目、辞めどきの決め方、向いてなかった人の次の選択肢は、こちらの記事にまとめています。


よくある質問


- コールセンターは本当に「クズの集まり」なんですか?
-
違います。派遣中心で間口が広く、入れ替わりが激しく、管理者1人が約9人を見る職場なので、だらしない人が目立ちやすいだけです。
僕の同期で2ヶ月残った5人も、通販で1年半一緒だった人たちも、普通の人でした。
- 研修中に辞めてもいいですか?研修中の給料は出ますか?
-
辞めていいですし、研修も労働時間なので給料は出ます(研修時給が本番より低い求人はあるので、求人票で確認してください)。
研修中に黙って消える人が多い職場だからこそ、派遣会社か管理者に一言連絡して辞めれば、印象はまったく悪くなりません。
- 急に来なくなる人が多いのはなぜですか?
-
人数が多くて1人いなくても回るので、責任を感じにくい構造だからです。管理者も9人を見ていて追いかける余裕がありません。
加えて、研修と本番のギャップが大きい窓口ほど、デビュー直後に消える人が増えます。
- SVが意地悪です。どうすればいいですか?
-
派遣なら、派遣会社の営業担当に相談するのがいちばん早いです。席替えや別案件への移動は普通に通ります。
SV自身も元オペレーターで、9人を抱えて消耗していることが多いです。正面からぶつかるより、距離を取るほうが早く解決します。
- お客様の暴言は、こちらから切っていいですか?
-
職場のルール次第です。「これ以上続くようでしたら失礼します」と警告してから切ってよい職場が増えていて、2026年10月からは基準を作ることが会社の義務になります。
自己判断でガチャ切りするのはNGです。ルールが無い職場なら、上席に引き継ぐのが正解です。
- コールセンターは底辺職ですか?
-
時給で見れば、派遣の平均1,497円は最低賃金の目安より300円以上高い仕事です。誰でも入れる仕事と、誰でもできる仕事は別物です。
怒っている人の話を落ち着いて聞く力と、話しながら打てるタイピングは、どの職場に行っても使えました。
- コミュ障でもコールセンターで働けますか?
-
働けます。僕自身がコミュ障ですが、通販のコールセンターは1年半続いて管理者にもなりました。
仕事の電話は雑談と違って型が決まっています。世間話が苦手なことと、電話応対ができないことは別物でした。
- 自分も「変な人」扱いされないか心配です。
-
心配ありません。連絡を入れて休む、時間どおりに来る、悪口を言わない。この3つだけで、コールセンターでは「まともな人」の枠に入ります。
普通に来て普通に帰る人が、いちばん少ない職場です。
まとめ|クズの集まりではなく、変な人が目立つ構造


最後にもう一度まとめます。
- コールセンターはクズの集まりではない。派遣中心(88.1%)・間口が広い(採用に苦労82.1%)・入れ替わりが激しい・管理者1人に約9人、という構造で変な人が目立つだけ
- 同僚あるあるの正体は「疲れている人」「慣れていない人」「少し変わった人」。連絡して休む・時間どおり来る・悪口を言わないだけでまともな人の枠に入れる
- 客のヤバさは数字で証明されている。暴言68%・強いストレス59%・きっかけは客の無理な要求71%(日本コンタクトセンター協会・2,493人)
- 2026年10月1日からカスハラ対策は会社の義務。切っていい基準が無かったのは、あなたのせいではなく職場の未整備
- きついかラクかは業種で決まる。同じ僕がITで2ヶ月・通販で1年半。初心者は注文受付や世論調査から
- 時給は最低賃金より300円以上高く、身についたスキルは10年後も使える
コールセンターは負のオーラを放つ人が多い職場ですが、僕は「あんな感じにはならないぞ」という気持ちで毎日働いていました。
ストレスの多い職場だと言われますが、本当に職場によりけりです。



つらいところを選ばずに、ラクなところでお金を稼ぎましょう。変な人が多いと感じたら、それは窓口を変えるサインです。
