YouTubeのBGMと著作権|申し立てへの対処・使える秒数・収益への影響

YouTubeに動画を上げたら、BGMに「著作権の申し立て」が付いていた。無料の曲を選んだのに、動画を消したほうがいいのか迷うことがあります。

男性

無料のBGMなのに、著作権の申し立てが付いた。動画を消したほうがいい?

よよ

まずは通知の種類を確認しましょう。Content IDの申し立てと、削除通知・警告では対応が違います。

最初に確認するのは、YouTube Studioに表示された通知の種類です。Content IDの申し立てだけなら、著作権侵害の警告を受けたことにはなりません。 ただし、公開範囲や収益に影響する場合があるので、対象の曲と制限を確認しましょう。

対応は、曲の使用権と通知の内容によって変わります。利用条件を調べ、必要ならBGMを差し替え、申し立てが誤りだと説明できる場合に異議申し立てを検討します。

この記事でわかること
  • 申し立て・削除通知・著作権侵害の警告の違い
  • 「何秒までならOK?」への答え
  • BGMの申し立てが収益に与える影響と、対応を選ぶ順番
  • 公開前の確認方法と、利用条件を確認しやすい音源の選び方

2026年10月2日の調査資料を基に、10月3日に主要な公式ヘルプを再確認しています。個別の動画の適法性を判断する記事ではありません。権利関係がはっきりしない場合は、配布元や法律の専門家に確認してください。

目次

YouTubeの著作権の通知は、名前が似ていても対応が違います。

通知・状態意味まず確認すること
Content IDの申し立て音源などの一致を検出し、権利者の設定に沿って管理するもの対象の曲・区間・申立人・公開や収益への影響
著作権侵害による削除通知著作権侵害を理由に、動画の削除を求める法的な要請削除済みか、削除予定か、通知にある期限
著作権侵害の警告(ストライク)有効な削除通知により、動画が削除されたときにチャンネルが受ける警告チャンネルの警告状況と、公式の解除方法

Content IDは、アップロードした動画と登録されたコンテンツを照合するYouTubeの仕組みです。申し立てと法的な削除通知は別の手続きなので、「著作権」という表示だけで対応を決めないことが大切です。YouTubeヘルプ「申し立てとは」

パソコン版では、次の順に開きます。

YouTube Studioでの確認手順
  1. YouTube Studioの「コンテンツ」を開く
  2. 対象の動画を探す。ショートなら「ショート」タブを確認する
  3. 「制限」欄の表示から「詳細を表示」を開く
  4. 使用されたコンテンツ、対象の時間、申立人、影響を確認する

「申し立て」はContent IDの申し立て、「著作権 - 削除」は削除通知の対象を示します。画面の名称は変更されることがあるので、表示されている説明も読んでください。

知らない会社や団体の名前が出ても、それだけで誤りとは判断できません。作曲者本人ではなく、管理会社などが申し立てを行っている場合もあります。YouTubeヘルプ「著作権の申し立てについて」

動画の削除と、警告の解除は別

すでに著作権侵害の警告が付いている場合、通常は動画を自分で削除しても警告は解除されません。

一方、削除予定の通知では、7日以内に動画を削除することで警告を避けられる場合があります。再審査請求に続く削除予定の通知では、その期間内に再審査請求を撤回する選択肢もあります。通知にある期限と対応方法、動画を削除する影響を確認してください。YouTubeヘルプ「著作権侵害の警告について」、再審査請求の公式案内

警告は、コピーライトスクールの修了と90日の経過、削除通知の撤回、有効な異議申し立て通知などで解決します。有効な警告が3件ある場合は、チャンネル停止の対象になります。

「5秒まで」「10秒まで」「30秒未満ならOK」という共通のルールはありません。

YouTubeは、許可のない著作物の利用は数秒でも問題になる可能性があると説明しています。使えるかどうかは、秒数だけではなく、使用許可やライセンス、法律上の例外に当たるかで変わります。

曲名や作者名を概要欄に書くこと、収益化をオフにすること、ほかの人も同じ曲を使っていることだけで、使用許可を得たことにはなりません。「YouTubeが検出しなかったから大丈夫」とも判断できません。YouTubeヘルプ「著作権に関するよくある誤解」

YouTubeショートの作成ツールで音楽を選ぶと、曲ごとの使用可能な長さが表示されます。最長3分のショートでは、曲によって最大90秒の音楽を追加でき、60秒や30秒に制限される曲もあります。

これは、ショート用の音楽機能に用意された条件です。外部で入手した好きな曲を、その秒数まで自由に使えるという意味ではありません。編集ソフトで曲を入れてからアップロードする場合は、その使い方の許可を別に確認しましょう。YouTubeヘルプ「YouTubeショートでの音楽の使用条件について」

曲を買ったり、音楽サービスで聴けたりしても、その録音を動画のBGMに使う権利まで手に入るとは限りません。

YouTubeはJASRACと契約していますが、市販のCDやダウンロード音源の利用には、著作権とは別に音源製作者やアーティストの著作隣接権の許諾が必要です。広告・宣伝目的など、使い方によって追加の手続きが必要になる場合もあります。JASRAC「YouTubeなどの動画投稿サービスでの音楽利用」

男性

動画が再生できるなら、収益も自分に入る?

よよ

再生できることと、収益を受け取れることは別です。Studioで収益への影響も確認してください。

Content IDの申し立てでは、権利者が「収益化」「ブロック」「トラッキング」などを設定します。

収益化の設定なら、広告収益を権利者が受け取ることがあり、条件によって収益を分配する場合もあります。ブロックは、全世界の場合も特定の地域だけの場合もあります。

つまり、動画が再生できることと、自分がその動画から収益を受け取れることは、分けて確認する必要があります。YouTubeヘルプ「申し立てが行われた音楽に関する制限」

Content IDの異議申し立ては、いつでも行えます。ただし、収益の保留が始まる日には違いがあります。

異議申し立てをした時期収益を保留する起点
Content IDの申し立てから5日以内申し立てが行われた日
5日が過ぎてから異議申し立てをした日

クリエイターと申立人の両方が収益化を希望している場合、審査中に生じた収益は保留され、解決後に適切な当事者へ支払われます。異議申し立てを出せば必ず自分が受け取れる、という意味ではありません。YouTubeヘルプ「異議申し立て中の収益化」

商用利用が許可された曲を使っていても、動画やチャンネル全体がYouTubeの収益化ポリシーを満たしている必要があります。著作権の申し立てがなくても、再利用されたコンテンツなどを理由に収益化が認められない場合があります。

BGMのライセンスが取れているだけで、チャンネルの収益化が保証されるわけではありません。YouTubeヘルプ「チャンネル収益化ポリシー」

男性

使用許可を持っているなら、すぐ異議申し立てを送ればいい?

よよ

まずライセンスと通知内容を照合しましょう。取消できない手続きや、削除・警告につながる場合もあります。

先に、曲を入手した配布ページと利用規約を開いてください。

曲を使う前の条件チェック
  • その曲をYouTube動画に使えるか
  • 収益化する動画や、企業の案件動画に使えるか
  • クレジットなどの条件を守っているか
  • 契約したプランや、利用期間の条件に合っているか

配布サイト全体の規約に加えて、作曲者や曲ごとの追加条件がある場合もあります。条件が読めない、入手先が分からない場合は、無理に異議申し立てを進めず配布元へ確認しましょう。YouTubeヘルプ「ライセンスで許可される権利について」

状況検討する対応
申し立ては有効で、表示された条件で公開を続けたい申し立てを残す選択肢を確認する
使用許可がない、条件に合わない曲だった曲の消去・差し替え・対象区間のカットを検討する
使用権を持ち、申し立てが誤りだと説明できる証拠と配布元の案内を確認して異議申し立てを検討する
削除通知や著作権侵害の警告が来ているContent IDの手順と混同せず、通知に応じた公式手続きを確認する

手続きには似た日数が出てきますが、意味が違います。

日数何のための日数か
5日異議申し立て中の収益を、いつから保留するかの区切り
30日最初の異議申し立てに対する、申立人の回答期間
7日再審査請求に対する、申立人の回答期間
削除予定通知の7日投稿者が通知に応じて対応する猶予期間

30日・7日は、申し立ての解除を保証する所要日数ではありません。詳しい手順と注意点は、以下で確認してください。

YouTube Studioでは、動画を上げ直さずに、対象区間のカット、オーディオライブラリの曲への置き換え、曲の消去ができます。申し立てを受けた音源が残っていると、申し立ては解除されません。

曲だけを消す機能では会話を残せる場合がありますが、分離が難しい場合もあります。保存前にプレビューで音を確かめてください。

保存前に元の動画を残す

2025年6月以降、YouTube Studioエディタで保存した変更は元に戻せません。 先に動画をダウンロードするなどして、元のデータを残しておきましょう。処理が終わったら、申し立てが消えているかも確認します。YouTubeヘルプ「申し立てを受けたコンテンツを動画から削除する」

Content IDの異議申し立ては、必要な権利を持っている、誤認識がある、著作権の例外に当たるなど、正当な根拠がある場合の手続きです。

申し立ての詳細から「対応する」→「異議申し立て」を開き、理由と根拠を確認します。最初の異議申し立ては送信後に取り消せないため、権利や配布元の案内を確認してから送信してください。曲名・配布元・ライセンス情報・必要な条件を守っていることなど、確認できる事実を整理します。YouTube公式の取消に関するFAQ 英語

最初の異議申し立てには、申立人に30日の回答期間があります。これは、投稿者が30日以内に出さなければならない、という期限ではありません。申立人が対応しない場合は、申し立てが期限切れとなり取り下げられます。

一方、異議申し立て中でも、申立人が有効な削除通知を送れば、動画の削除と著作権侵害の警告につながります。YouTubeが権利の有無を仲裁する手続きではないので、許可がないまま出すのは避けましょう。YouTubeヘルプ「著作権の申し立てに対して異議申し立てを行う」

異議申し立てが却下され、申し立てが復活した場合は、再審査請求ができることがあります。再審査請求への申立人の回答期間は7日です。

ブロックされた動画では、最初の異議申し立てを省略して再審査請求へ進める場合もあります。ただし、申立人が有効な削除通知を送れば、動画が削除され、著作権侵害の警告を受ける可能性があります。早く終わりそうという理由だけで選ばず、権利を再確認してください。YouTubeヘルプ「著作権の申し立てに対して再審査請求を行う」

削除後の「異議申し立て通知」は、さらに別の法的な手続きです。氏名や住所などを含む通知が申立人に共有されます。通常のBGMの申し立てと同じ感覚で送らず、必要なら弁護士などに相談してください。YouTubeヘルプ「著作権に関する異議申し立て通知を送信する」

動画をアップロードする際の「チェック」では、著作権に関する問題の可能性を確認できます。公開前に結果を見て、問題があれば曲や利用条件を確認しましょう。

ただし、チェックの結果は最終的なものではありません。公開後に申し立てや警告が付く場合もあるので、「問題なし」の表示を利用許可の代わりにはできません。YouTubeヘルプ「動画をアップロードする」

一般公開していなくても、YouTubeのシステムや審査担当者が著作権などを確認する場合があります。非公開、限定公開、公開のどれも対象です。

公開前に落ち着いて確認するために非公開にするのはよいですが、著作権の問題を避ける方法にはなりません。YouTubeヘルプ「動画のプライバシー設定を変更する」

あとから確認しやすいように、次のものをまとめて残しておくと便利です。

音源と一緒に残す記録
  • 曲名・作者名・作品番号
  • ダウンロードした公式ページのURL
  • 入手日と、そのときに確認した利用条件
  • 購入・契約・使用許可を確認できる記録
  • 必要なクレジットと、どの動画で使ったか

これはトラブルに備えるための整理のおすすめです。記録があるだけで、使用権や申し立ての解除が保証されるわけではありません。

YouTube Studioのオーディオライブラリから入手した音楽・効果音は、YouTubeの案内では著作権上安全に使え、YPP参加者は収益化にも利用できます。

クレジットが必要な曲もあります。「帰属表示が必要」の曲は、ライブラリでコピーできる帰属情報を説明欄へ貼り付けてください。

なお、ショートの作成画面で選べる音楽とは別のライブラリです。YouTube上の「著作権フリーBGM」チャンネルから入手した曲も、公式オーディオライブラリの曲と同じ保証があるわけではありません。YouTubeヘルプ「オーディオライブラリの音楽と効果音を使用する」

無料でダウンロードできることだけで、どんな動画にも使えるとは判断できません。

たとえばOpenTracks(旧DOVA-SYNDROME)は、ライセンスの範囲内でYouTubeのBGMに使えますが、音楽を聴かせることが主な目的の作業用BGM動画などは禁止しています。申し立てが来た場合も、利用条件違反か、管理上の問題かなどで対応が変わります。OpenTracks公式「YouTubeでの利用」

曲名やダウンロード先を探している方は、YouTubeでよく使われるBGMの記事をどうぞ。効果音を探したい場合は、YouTubeでよく使われる効果音の記事で探せます。

Audiostockには、同社がContent IDに登録・管理し、アラートの発生を予防する「YouTube安心利用曲」があります。一覧や作品の詳細でマークを確認でき、対象の曲だけに絞り込めます。

ただし、公式はアラートを完全に防ぐことはできないと説明しています。第三者の登録や誤検知などで、申し立てが出る場合があります。Audiostock公式「YouTubeへの楽曲利用について」

同社の曲で異議申し立てが却下された場合は、2回目以降を繰り返さず、Audiostockの案内に沿って問い合わせてください。作品情報、動画URL、申立人などを整理しておくと確認しやすくなります。

選ぶときは「安心」のマークだけでなく、プランが自分の用途に合っているかも確かめましょう。料金や契約期間、トライアルの注意点は、Audiostockの料金・プラン・解約の記事にまとめています。

有効なContent IDの申し立てを、そのまま残す選択肢はあります。ただし、公開範囲や収益への影響を確認して選んでください。削除予定の通知や著作権侵害の警告は、同じ対応にはできません。

2026年10月3日に再確認した日本語の公式ヘルプでは、2026年9月24日から、新しい「1分超・3分未満」のショートは、有効なContent IDの申し立てがあっても自動ブロックされず、再生可能になる場合があると案内されています。

Shortsは実際の制限を確認

一方、英語版の同ページや日本語の別ページには、1分を超えるショートは有効な申し立てがあるとブロックされる、という異なる説明もあります。実際の動画の制限をYouTube Studioで確認してください。この案内は、好きな曲を無許可で使える、必ず収益化できる、という意味ではありません。YouTubeヘルプ「3分間のYouTubeショートについて」日本語、同ページの英語版

音を加工しただけで使用許可を得たことにはなりません。検出を避ける方法を探すより、自分の動画で使えるライセンスの曲を選んでください。

動画の説明欄に曲名や配布元の記載がないか確認しましょう。曲が分かっても、他の動画から音声を抜き出して使わず、公式の配布元から入手して利用条件を確認してください。

YouTubeのBGMで困ったら、次の順番で確かめてください。

困ったときに確認する順番
  1. Content IDの申し立てか、削除通知・警告かを確認する
  2. 曲の利用条件と、自分が持っている使用権を確認する
  3. 動画と収益への影響を見て、差し替えや異議申し立てを選ぶ

「短いからOK」「無料だからOK」だけで判断しないことが大切です。使える根拠を確認し、音源とライセンスの情報を一緒に残しておきましょう。

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